九州の古墳
古墳時代の社会は、それに先立つ弥生時代・縄文時代のような地域ごとの文化の違いは大してありません。
しかし、九州は朝鮮半島・中国大陸文化の窓口であり、他の地域には見られない独特な文化が花開きました。
その代表が石人石馬とともに、北・中部九州に展開する装飾古墳です。
装飾古墳とは、古墳の埋葬施設の石壁に、壁画や線刻、彫刻などの装飾を持つ遺跡で、墳丘を持つ古墳の他に墳丘を持たない横穴も含めます。
ただし、墳丘に立てる埴輪も一種の古墳の装飾ですが、装飾古墳には含めません。
また、飛鳥美人や四神像の出現で話題となった奈良県の高松塚古墳・キトラ古墳も壁画古墳と呼んで装飾古墳とは区別しています。
装飾古墳は800基余りが知られ、九州には約500基が築かれています。
北・中部九州以外では、鳥取県・香川県・神奈川県などにも見られ、関東北部・東北南部の太平洋側(茨城県・福島県)にも集中します。
しかし、古墳時代の中心であった近畿地方には少数しか見られません。
時期は4世紀から7世紀にかけて築かれていますが、5世紀中頃~7世紀前半に属するものが大半です。